LDO充電 小型 Li 2次電池 (公称 2~3V)

2.5~3.0Vの電圧レギュレータ(LDO)による定電圧充電が可能で、特別な電池充電ICが不要な公称電圧2~3VのLi 2次電池、全固体電池が普及し始めています。小型IoT機器の電源や産業機器のバックアップなどに便利な電池です。

この充電に適した電圧レギュレータ(LDO)の紹介とソリューションを例示します。

参考:LDO充電 Li 2次電池、充電特性例

ブロック図 要求項目 推奨製品 特徴
LDO
公称電圧2~3V Li 2次電池充電用

要求仕様
VOUT: 3.0V, 2.63V, 2.60V等

その他

  • 充電停止時 電池からのリーク(Sink)電流が小さい
XC6240 / XC6215

低消費小型 電圧レギュレータ

  • CEがDisable時のVOUT端子のSink電流が小さい
  • Li電池等の大容量負荷で安定した動作
  • 低消費・小型、Smartcardに適したh ≦ 0.33mm

VIN: 1.5V~6.0V
VOUT: 2.63V (XC6240), 0.9V~5.0V (XC6215)
IOUT: 200mA
Iq: 0.6μA
VOUT Sink電流: 0.24μA(CE Disable時のVOUT端子電流)

RESET
公称電圧2~3V Li 2次電池
電圧低下監視用

要求仕様
検出電圧: 3.0V
超低消費電流

その他

  • 電池特性とLDO充電に適した解除電圧
XC6140 / XC6136

超低消費電圧検出器

  • 100nAクラスで電池への負担が極小
  • Li 2次電池に適した検出電圧
  • LDOによる充電開始で解除

VIN: 0.4V~6.0V(検出保持VIN電圧)
検出電圧: 1.6~2.2V(XC6140), 1.2V~5.0V(XC6136)
解除電圧: 2.475V(XC6140, LDO充電開始で解除), 検出電圧+5%(XC6136)
Iq: 117nA@1.8V

ソリューション概要

公称電圧2~3VのLi 2次電池や全固体電池は以下のような特徴を持ち、産業機器のバックアップ用途、Wearable機器、そしてSmartcard等にも適しています。

  • LDOによる定電圧充電が可能。(専用の高価なCV/CC充電 ICは不要)
  • 過放電に強く、簡易な放電検出で使用可能。
  • 電池であるため一定電圧を長時間維持できる。
    直線的に電圧が落ちるSupercapより、簡単かつ効率よくエネルギーを取り出せる。
  • 70℃や 105℃等の高温対応製品もあり。
  • リフロー対応/ホットラミネート加工対応品もあり。

充電用LDOについて

LDOは2次電池という大容量が負荷となるため、低消費電圧レギュレータが適します。
ブロック図の回路で動作を説明します。

充電時

低消費電圧レギュレータで定電圧充電します。
充電後短期間で電池電圧がLDOの出力電圧まで上昇した後、徐々に充電されていきます。
満充電の検出は不要で、満充電後に電圧レギュレータをOFFする必要は一般には有りません。

使用時

充電状態のまま使用できます。 VINに電圧がない場合は、2次電池に蓄えたエネルギーを無駄に消費しないように、VINへの逆流防止とLDOをスタンバイ状態にすることが必要です。
本ブロックでは、SBDで逆流防止するとともに、SBDのアノード側に接続されたプルダウン抵抗により、LDOのCE="L"となり電圧レギュレータはスタンバイ状態になります。
これにより、2次電池から消費電流を電圧レギュレータのVOUT端子のわずかな電流のみに抑えることが可能です。(VOUT Sink電流と呼びます)

低消費電圧レギュレータ
XC6240: VOUT = 2.63V(温度/バラツキ含めてmax 2.7V)
XC6215: VOUT = 0.9V~5.0V(0.1Vステップ)

電池電圧監視用 RESET IC

超低消費の電圧検出器で電池電圧の監視をします。用途は大きく2つあります。

電池電圧低下時にMCU/次段の電源IC(電圧レギュレータ, 降圧/昇圧 DC/DC)の制御

電池電圧低下時に、MCUおよび次段の電源ICの動作を停止します。
これにより電池電圧が低下した場合の、MCUの動作を停止させ誤動作を防止します。
またその後の消費電流が小さく抑えられることが重要です。
消費電流を抑制するには、電圧検出器の出力とPch FETを用いて電源ラインを遮断する方法も有ります。

システム(MCU、次段の電源IC)の動作開始の制御

電池電圧が電圧検出器の解除電圧以上になると、信号を出力することでMCUや次段の電源ICを動作開始させます。
これにより内部インピーダンスが高い2次電池を用いた場合に、内部インピーダンスと突入電流によるシステムが動作および停止を繰り返す現象を抑制することが可能です。

どの方法も停止時の消費電流を抑えるためには、プルアップ抵抗が不要なCMOS出力タイプが適します。

超低消費電圧検出器
XC6140: 検出電圧 = 1.6~2.2V, 解除電圧 = 2.475V(LDOによる充電開始で解除する電圧)
XC6136: 検出電圧 = 1.2V~5.0V, 解除電圧 = 検出電圧 + 5%

このように非常に簡単な回路で、2次電池のソリューションを作れます。
MCU等の低電圧動作対応により、公称電圧2~3VのLi電池をMCUに直結できるようになったため大変使いやすいソリューションとなっています。

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