スパイクノイズの評価と低減方法

概要

DC/DCコンバータが高周波化され以前にもまして高周波ノイズが問題となってきました。また、オシロスコープの性能向上により今まで認識されていなかったスパイクノイズ等を観測することができるようになった面もあります。しかし、こういった高周波ノイズは低減の対策のみならず、正確な測定・問題点の確認にノウハウ・テクニックが必要となります。
以下に測定方法と各種対策を掲載いたしました。これにより、性能向上のヒントになればと思います。

スパイクノイズの原因

DC/DCコンバータにおいて高周波ノイズの主役はスパイクノイズですが、観測される理由は大きく分けて2つあります。

測定方法の問題

オシロスコープのプローブの接続法によって大きなスパイクノイズを見かけ上拾うケースがよくあります。

ショットキーダイオード等部品、基板の問題

ショットキーバリアダイオードのオン・オフ時に瞬間的に電流が逆流し、これによって大きなスパイクノイズが発生します。
また大きな電流がON/OFFしますのでそれが基板を流れる際に発生する電位差や、コイルからの磁束の漏れも大きな原因となります。

測定方法の改善

DC/DCコンバータの出力電圧をオシロスコープでみるとスイッチング時に数百mVのスパイクノイズが観察されます。しかもプローブの位置を少しずらしたり方向を変えるとノイズが大きく変わることがよくあります。これは実際の出力電圧のノイズを測定しているのではなく、コイル等から誘導によって見えてしまっているケースが多いのです。
まず、正確に出力電圧のノイズを測定するには、プローブに外から飛び込むノイズを防ぐ必要があります。

A.

これが普通のプローブ、GND線が長く伸びアンテナとなってしまいます。

B.

測定のフックをGNDリードを外し裸にします。GNDは測定ピンを同軸状にシールドする形で露出します。

C.

この測定ピンを非測定ピンへ、GNDもできるだけ直に被測定基板のGNDにあてて、ノイズの飛込みを防ぎます。

この際、どのGNDを基準に測定するかも測定されるノイズ量に大きく影響します。DC/DCコンバータでは出力となる負荷コンデンサ(CL)にできるだけ直にプローブをあてることが真の値を知るために重要になります。

実際のノイズへの対策

対策、注意点がいくつかあります。

  • 出力コンデンサCLに高周波特性の良いセラミックコンデンサを使用できるタイプのDC/DCコンバータにする。
  • FETのゲート端子とDC/DCコンバータのEXT端子の間に抵抗器(5~50Ω)を接続する。
  • ショットキーダイオードを逆回復時間特性の良いタイプにする。
  • ショットキーダイオードと直列にフェライトビーズ(超小型面実装タイプ有り)を挿入する。
  • 断続する大電流が流れる外付けTrやコイルの配線は短くし、出力から離す。
  • 出力は出力コンデンサCLを経てから取るようにする。
  • 出力にフィルタを接続する。(LCまたはRCによる、ローパスフィルタ)
  • コイルを閉磁タイプにする。

注意:誤動作や性能低下が起きた場合は、先ずパスコンやグランド配線の見直しをしてください。

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